コーデュロイの季節ですね。冬の定番として毎年普通にコーデュロイを取り扱っていますが、お恥ずかしいことにそのルーツを知ることなく取り扱っていたことに気づき、今更ながらですがちょっと調べてみました。コーデュロイの語源はフランス語の「corde du roi/王様の畝」との説があります。しかし、王様が着用したわけではなく、城の番人にコーデュロイで仕立てた服を着せたところ、立派に見えたため、この名が付けられたと言われています。コーデュロイは丈夫で温かいことからヨーロッパの貴族たちは狩猟用のジャケットに用いたそうです。が、しかしこのような言葉はフランス語に確認できず、説立証ならず(水曜日のDT風)。最近では「corde + deroy」(西イングランド発祥の毛織物)とする説が有力とされている、とのことでした。諸説あるようですね。日本には明治時代中頃に輸入が始まり、輸入品を見本にして日本でも製造が始まったそうです。私のコーデュロイ・デビューは幼い頃に親から無理やり穿かされたベージュのズボンでした。当時、親は「コール天」と呼んでいましたが、私はこの「コール天のズボン」がイヤでイヤで仕方ありませんでした(笑)。穿くことにずいぶん抵抗した記憶があります。毛羽立ちがカッコ悪く見えたのと、撫で毛にすると白っぽく見えるのがイヤだったからです。当時、憧れていた本郷猛(1号ライダー)が着ていたら大好きになっていたと思います(笑)。ちょっと脱線しますが、紺のジャケットにグレーのパンツのコーディネイトのカッコ良さを最初に学んだのは本郷猛からでした。小学生ながら”男の憧れ”でした。今回も前置きが長くなってしまいましたが、お客様のコーデュロイ・ジャケットが仕上がってきましたので、ご紹介します。
お選びいただいたのは英「ポーター&ハーディング」の太畝コーデュロイ、お色はネイビーです。用途はオフの日のジャケットということでしたので、潔くポケットはスリー・パッチ仕様。汎用性はバツグンですので、これからのエイジングが楽しみなジャケットですね。(大阪店 工藤)
PS.前記した通り、小学生の頃はコーデュロイがキライだった私ですが、大学生になるとベージュのコーデュロイ・スーツ(既製品)を好んで着ていました。それからコーデュロイはマストアイテムになっています。