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ボギーの時代は良かった。

今更のお話なのですが、私が旧い映画の世界に興味を抱くきっかけになった作品はマイケル・カーティス監督の「カサブランカ」(1942年製作・アメリカ)でした。主演のハンフリー・ボガード(通称:ボギー)の代表作の一つです。ヒロインを演じる、イングリッド・バーグマンへの決めゼリフ「君の瞳に乾杯」はあまりにも有名ですよね。役柄はカジノ兼ナイト・クラブのオーナー。性格は皮肉屋、見た目はちょっとキザですが、ボギーが演じるとなぜか嫌味がないのです。あるシーンでは、バーカウンターで彼に惚れている淑女から「昨日はどこにいたの? 今夜は逢えるの?」なんて問い詰めれても…。「昔のことは覚えていない。先のことは分からない。」とサラリと受け流します。この返し、一度で良いから口にしてみたいセリフなのです。でも私がこれを真似しちゃうと、ヤケドすると思いますので憧れのままで留めておきます(笑)。さて、そんな彼のトレード・マークでありますトレンチ・コートは男の憧れのアイテムですよね。たっぷりとした身頃を腰のベルトでキュッと無造作に結んだ着こなしは、今日でも良いお手本になるのではないでしょうか。今回ご紹介の「カサブランカ」やローレン・バコールと共演した「三つ数えろ」(1946年・アメリカ)の劇中でもチェックできますのでDVD鑑賞をおすすめいたします。映画を見終えた後はきっと、ボギーに思いを馳せてトレンチ・コートを纏ってみたくなるはず。まだお持ちではない方、ご試着だけでも大歓迎です!ぜひご来店くださいませ。(日比谷 長澤)

「カサブランカ」1946年 日本公開

監督:マイケル・カーティス

脚本:ハワード・コッチ、ジュリアス・J・エプスタイン、フィリップ・G・エプスタイン

キャスト:ハンフリー・ボガード、イングリッド・バーグマン、ポール・ヘンリード、クロード・レインズ

音楽:マックス・スタイナー