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If it’s not Fox, it’s not flannel.フォックスでなければ、フランネルではない。

なぜ、「フォックス・ブラザーズ(ミル)」は支持されているのでしょうか。フランネルのことに言及すると、必ず「フォックス・ブラザーズ」こそが最上であるとの答えが返って来ます。しかし、バンチを見ても、「フォックス・ブラザーズ」の服地を使って仕立て上げたスーツを羽織っても、他社の服地に比してその差違が著しいとは考えにくいようです。おそらく同ブランドのフランネルに掛けてきた情念や規範のようなものが、お客様たちを説得しているのかもしれません。ひとつに、1700年代後半からずっとフランネル服地をつくり続けていること。その間に編纂・蓄積された数百年にもおよぶアーカイヴを所有していること。そして、「ヘリテッジ・フランネル」や「クラシック・フランネル」などのバンチ名称からもわかるように、旧いモノに対する尊敬と愛情があるからでしょう。そんな時代の移り変わりに左右されない、ヒストリックな価値を一冊にまとめたのが、バンチ「ヘリテッジ・フランネル」です。マニアックなお客様を満足させ、なおかつ服装趣味をお持ちではないお客様が着ても、上質さを体感させてくれる服地。単に強いコシがあり、シワになりにくいといった英国服地の美点だけではない何かがあります。その背景には、同社の過去の遺産に対する深い理解と、経営を含めたモノづくりに対する堅固な考え方があり、それが「世界No.1のフランネル服地」という評価を揺るぎないものにしているのです。

過去のアーカイヴに答えがあるとフォックス・ブラザーズは考え、それを着実に、正確に商品化しています。

たとえばこの表面の輪郭のぼやけさせたリアル・ビンテージ感のあるグレンチェック。糸の色数が多く、艶感が漂います。ウエイトは軽量化傾向にある現在、あえてヘビー(480g)を選ぶのもバンチ「ヘリテッジ」らしい選択かもしれません。