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何も足さない、何も引かない。グレイフラノのスーツ

             

英「テイラー & ロッジ」(※)のグレイ・フランネルで仕立ててみました。いかがでしょう。グレイとブラックのみのいわゆるモノトーンで構成したミニマルなスタイルです。秋から冬に適したウエイトで、紡毛服地だけにやや軽快でも十分暖かいのが特徴です。シャツカラーをレギュラーにし、ブラック・ニットタイを締め、スーツはサック・カットの3ピース。アンダーステイトの極みとも言えるこの組み合わせは時代を選ばぬ普遍性と男らしさを主張します。ビジネスはもちろん、男性は目立つことなく女性を華やかに見せるエスコート・スタイルとして多用されてきた経緯があります。モナコ公国のレーニエ3世がグレース・ケリー公妃と旅行に出掛ける際にも同様の組み合わせをしていたようです。このお仕立て見本のポイントは、すべてにおいて中庸であること。ある特定のテイストを持たせないこと。「何も足さない、何も引かない」というウイスキー広告のコピーがありましたが、まさにそれに近い考え方で仕立ててみました。若い人にはオトナのスーツを体験してみるキッカケに、シニアの方には辿り着いたスーツとして誂えてみてはいかがでしょう。

※現在は廃版の服地。バンチにある類似のお品を注文可能です。

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Bespoke Tailor batak.