春夏の仕立て映えのする服地として人気があるのがモヘアです。仏「ドーメル」社よりモヘア(山羊)の高混率服地として1958年にメジャーデビューしています。強い張りと光沢感があり、非常にシワになり難いスタイリッシュな服地です。しかし、ハリが強過ぎて体に馴染み難い、光沢感があり過ぎるといったことから敬遠されるお客様も少なくありません。そこでトライしたのが、その難点と思われる特性に対応して作り上げた当店の「バタク・クロス」モヘアです。まず、強いハリ感は控えめに“しなやかさ”へタッチを振りました。また強い光沢感(テカリ)を程良い程度にまで抑え、品の良い素材感を創り出しています。ブレイクスルーのポイントは紡績技術と製糸設備です。非常に手間のかかる「フライヤー紡績」で作られる糸こそが、「バタク・クロス」モヘアの美点を作り出す重要なファクターでした。現在、「フライヤー紡績」の生産設備が稼働しているのは世界でも日本の尾州だけであり、モヘアを扱う海外メーカーも「フライヤー紡績」で製糸が可能な尾州の紡績会社にその生産を委託することもあるようです。実はいち早く尾州の「フライヤー紡績」に目を付けて生産に取り組んできたのが「バタク・クロス」なのです。モヘアのいいとこ取りを実現した「バタク・クロス」モヘア。今年も沢山のご注文をいただいております。(バタク日比谷 長谷川)
生地:バタク・クロス ネイビー
品質:ウール65% モヘア35% 290g
価格:スーツ ¥176,000~