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映画好きにおススメします、「モリコーネ」

映画『モリコーネ 映画が恋した音楽家』を見てきました。500作品以上の映画音楽(テレビ作品含む)を手掛けた音楽家であるエンニオ・モリコーネ(享年91歳)の生涯を振り返るドキュメンタリー映画です。順風満帆な音楽家人生かと思いきや、まったくそうでなかったことを初めて知りました。昔は音楽家が映画音楽(商業音楽)を手掛けることは屈辱でしかなかったという話や、恩師への罪悪感、あらゆる劣等感が音楽家活動の原動力となっていったことが本人の口から語られます。一方で、イタリア人らしいチャーミングな一面を見せたり、無類の愛妻家であったことが微笑ましく描かれています。長尺のドキュメンタリーですが、もう少し見ていたくなるほど見応えがありました。私とモリコーネ作品の最初の出会いは子供の頃。モリコーネを世界的に有名にした「荒野の用心棒」(1964 伊)のテーマ曲「さすらいの口笛」です。子供の頃、この映画を見たことがないのにテーマ曲がテレビ番組(ドリフなどバラエティ番組)で使われたり、ラジオからよく流れていたからです。そして、高校生の時に見た「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」(1984 米伊)は衝撃でした。内容もさることながら情緒的な音楽に心を打たれました。何年かに一度見たくなる名作です。誰もが知っているところでは「ニュー・シネマ・パラダイス」(1988 伊)でしょうか、説明不要ですね。エンニオ・モリコーネの名前は知らなくても誰もが一度は聴いたことがある映画音楽が沢山あります。これから先も様々なメディアを通してモリコーネが作った映画音楽を耳にする機会があると思います。偉大な音楽家は生き続けてるんですね。(バタク大阪 工藤) ※今回のブログは箸休めです、悪しからず。

▼2007年アカデミー賞名誉賞受賞。プレゼンターはクリントイーストウッド、感慨深いですね。