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麻に、理由はない。

ビジネスにはタブー、という暗黙の了解があるからでしょうか。徹頭徹尾、エクスキューズが多い服地が麻(あるいはリネン)です。なにしろシワ、暑さ、体脂汚れなど欠点に彩られており、ビジネスシーンには不都合が付きまとうわけです。しかし、「それがどうした」と開き直るわけではありませんが、言い訳をするのではなく、麻にはオフシーンの格好良さ、艶っぽい男の洒落た時間というのが理由づけなどいらないくらいの雰囲気があるじゃありませんか。すべてをビジネスウエアの基準で語るのはおかしくありませんか。そもそも麻って高級素材というよりも、天然素材の「強さ」だったり、実用素材が持つ「安価さ」が評価され、一部の人たちに愛好されてきたのです。緩いシルエットや、暑夏に着るにしては重く厚い服地をどうこう言うのは余興のうち。リゾートのBarカウンターで過ごす輩の艶姿、となれば麻のスーツを超える素材などなかなかどうして見つかるものではありません。冷涼感や扱い易さばかりにとらわれすぎず、姿見に映ったご自身がお洒落に見える洋服を着たいものです。(バタク日比谷 菅野)