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菅野流の愉しみ方。

五十路を過ぎてくると、”少々野暮ったいくらいが丁度いい” と思えるようになるものです。スタッフ菅野が着こなしで意識しているのが、野暮ったさなのです。野暮というワードにネガティブな印象を抱く人もいるかと思います。しかし、野暮と粋は表裏一体、時として枯れ様は味わい深さとして魅力的に映るものなのです。菅野が着用しているダブルブレストのスーツは無銘柄のヴィンテージ生地で仕立てたもの。往年の英国生地らしさを感じる風合いと、控えめなオルタネイトストライプの組み合わせは至って素朴。ややもすれば無粋な見え方になる生地です。しかしながら、歳を重ねて経験値を積んできた菅野が着ることで柔和な印象と安心感を与えてくれる、これが等身大の今のスタイルなのです。年齢と共に趣味嗜好は変わります。加齢に抗うことなく注文服を愉しむ気持ちが心を豊かにするのです。