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野暮ったさに浸る

スマホをはじめとするデジタル機器は日進月歩で進化していますが、その一方でレコードやカメラのオールド・レンズといったアナログ機器が静かなブームとなっています。レコードで聴く音、すべてをキレイに写しすぎないフォトを「趣がある」と捉えているようです。我々テーラーが取り扱う生地にデジタルやアナログといった価値観はありませんが、アナログに例えられるような趣のある生地に魅力を感じることはよくあることです。今回ご紹介する「バウワー・ローバック」の生地ですが、率直に言えば野暮ったい。これは貶しているのではなく誉め言葉です。地味めのマットウースなので見たところ高級感もありません。しかし、ハダースフィールド全盛期に織られていた古典的な英国生地の趣が感じられる数少ない生地なのです。そして、バタクが理想とするブレザー向けの生地でもあります。少々マニアックになりますが、往年の英国生地の趣を感じながら余韻に浸れる魅力があります。秋冬のブレザーをご検討されている方は是非一度ご覧ください。

生地:バウワー・ローバック ミッドナイト

品質:ウール100% 400g

価格:ジャケットお仕立て価格¥176,000~