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表層の奥にある本質

注文服に精通した人もそうでない人もパッと見て「いいモノ感」が伝わってくるのがヴィンテージの「ウェイン・シール」で仕立てたスーツです。1970~80年代に織られた同社の服地は高品質かつ人を惹きつける魅力があります。今回ご紹介するスーツは一見するとツイード(紡毛)のように見えますが、実はホームスパン調のウーステッド(梳毛)なのです。よく見るとヘリンボーン織の中にネップがあります。当時のウェイン・シールは、この手の込んだ生地を得意としており豊富に扱っていたようです。画像を通してご覧いただいても趣のあるスーツであることが分かります。こちらのスーツのご依頼主ですが、あるモノづくりの名匠として知られる方です。表層の奥にある本質を認識されている方ですので、仕立ての技術によって趣のあるスーツが完成することを心得ていらっしゃいます。バタクのモノづくりを堪能していただければ幸いです。