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旧き良き時代のシャークスキン

ヴィンテージの希少生地を見るたびに思うことは、その時代背景であったり、どのような人に需要があったのか、そして作り手の情熱であったりします。コストをそれほど考えずに作りたい生地を作ったという熱いオーラを感じるのです。例えば、今もビジネスからフォーマルまで幅広い需要があるシャークスキン。現代の技術で織られるシャークスキンは色味も均一に美しく、洗練された印象です。片や旧式のションヘル織機で織られたシャークスキンには不均一な霜降り感が見られます。一見すると粗野に見えますが、白糸と黒糸が織りなす不均一な表情が絶妙なのです。そこに情趣を感じるのです。さらにコストがかけられたものだけが醸し出す良質さがあるのです。画像はラムズ・ゴールデンベイルのトップラインでもある「ウェイン・シール」のシャークスキン『ゴールデン・カサノバ』でお仕立ていただいたスーツです。