Column

Formal wear for New Year

新たな年の幕開け、皆様のご多幸をお祈り申し上げます。

筆者は新年にはフォーマルウェアについてあれこれと思いを巡らせることが常となっている。背筋の伸びるような新年の澄んだ空気や時の流れがそうさせるのだろうか。昨年取り上げたウィーンフィルのニューイヤーコンサートなども然り、ディレクターズスーツやモーニング・ドレスに身を包んだ紳士たちの姿は優美さと祝祭感に溢れている。

その美しいガーメントたちも現代では姿を消しつつあるのは実に悲しいことだ。
特にモーニングは冠婚葬祭での出番が少なくなっており、且つ正しく着られていないというのが現状だ。本来モーニングは古めかしく野暮ったい「衣装」ではなく、エレガンスここに極まれりと言えるような服なのだ。婚礼時のウィンザー公や「イースターパレード」のアステアなどの装いがそれを物語っている。

諸説あるが、モーニングは我々が着ているスーツの源流と言われている。原点回帰、心機一転、正月に、紳士服の歴史に思いを馳せる。あるいは着物を着る感覚で思い切ってモーニングを着て過ごすのも大いにありかもしれない。