日々の日常着としてスーツを着る。そんな年齢になってきたなと思う時、どんな雰囲気のスーツが自分にいちばん似合うんだろうか。軸としては20世紀、ミッド・センチュリーの時代感覚。そのあたりが洋服に限らず自分に似合う雰囲気かなという認識が強くなっています。たとえば、現代文化のすべてがいちばん頂点に達した様な気がする’50年代の欧州。フランスを中心とした主にアーティストたちに散見される着こなしを追求していくと、何か日常的に着ている雰囲気が強く、とくに「晩年の藤田嗣治などパリで活動していたアーティストが醸し出す、“普通っぽさ”みたいなものを自分に取り入れられたらいいな」と考えています。