以前のブログでもお知らせしましたが、コートをオーダーするなら、桜の時期から旧盆までがベストとも言われています。もちろん、コートのオン・シーズンである冬場の販売が第一であることは承知の上で申し上げております。そもそもオン・シーズンの始めに新商品を投入するというセールス・モデルは、大量生産を前提とした既製品の売り方に起因しています。ところが、メイド・トゥ・メジャーやビスポーク、つまり買い手主導のオーダー品の場合は季節に関係なく、いつでも受注・発注が当たり前。真冬に麻のスーツをオーダーし、真夏に800gのコートを注文しても何の不都合はないと断言できるのです。重衣料のオフシーズンなら服地選びに充分な時間を割けますし、閑散期の盛夏でしたら手に入りにくいヴィンテージ・コート地が選べると言ったメリットもビスポークならではのことかもしれません。写真は、つい先日、カバート・コートをオーダーいただいたお客様の仮縫いです。出来上がり予定は、9月〜10月。完成に合わせて「ゆっくり・じっくり」作っています。