ドイツ×イタリア製の服地で誂えた、お客様の仕立て上がり品をご紹介いたします。今回は、ヴィンテージ・コットン。なにゆえにコットン、それもヴィンテージを推すのか。実はコットンの服地というのは大量のロットをオーダーしない限り、容易に仕入れることはできません。大手のアパレル企業が扱う範疇であり、小規模なテーラーではほとんど扱えないか、服地の仕様を自由にコントロールできません。しかし、探せばあるものです。小ロットのオーダーに応えてくれる小規模なコットン・ミルがわずかですが存在します。それが、今回ご紹介するドイツのマーチャントがイタリアのミルに織らせたコットン地です。生産年代は、ロンドンが世界にスパークした1960年代。風合いや柄立ちには独特な時代感覚が表れています。特筆すべきはチェックの色柄で、「落ち着いた大人の味わい」とは少々陳腐な表現かもしれませんが、それはともかくドイツの貴族的な装い方にハッとさせられます。ご覧のようにニューイングランド・スタイルのサックですが、そのくつろいだ感じはオフに着るジャケットの理想形とも言える仕上がりになっております。ボトムズにはクリーム、同系色の淡いブラウン、オリーヴといった色合いの単色トラウザーズはいかがでしょうか。このドイツ+イタリア製のコットン地以外にも珍しいヴィンテージ・クロスを数多く取り揃えておりますので、お問合せ・ご相談、お待ちしております。