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英「モクソン」を扱うバタクの考え方。

ヴィンテージ服地をオススメする際、旧い布織設備・低速な生産方法だけを追い求めることだけがベターである、と私たちは考えておりません。お客様が求めているスーツやジャケットの仕上がりを想像し、お客様が期待する以上の結果をもたらすなら、迷うことなくヴィンテージ服地を提案いたします。旧弊な生産方式で売っている英「モクソン」で考えてみましょう。昔ながらの生産方式でマニアックな方々に支持されている服地ですが、私たちは稀少性や昔ながらの製法ありきのお品として位置づけておりません。注文の際にお客様が描いているカットや仕立て上がった雰囲気が美しいか、さらに言えばお客様の社会的地位を体現できる洋服選びに破綻はないか、などを熟考して得られた選択肢のひとつにヴィンテージ・ストックの服地があると考えております。役職に就いているような方や事業主の方で、20世紀でもっともエキセントリックだった’70年代を体験されて来た世代の方々。ベーシックやトレンドの変遷を存分に楽しまれてきた方々が、次に着るスーツをご所望なら、趣味性の強い服地として提案したいと考えております。

微妙なネイビーの色調のヘリンボーン柄。

上の写真と同じ柄のブラウンで仕上げた色違い。

同社のバンチ「サラブレッド」に収められていた’70年代らしい色彩感覚の“ファンシーヤーン(変わり織り)”。