イングランドから見ると、スコットランド人というのは気性の激しい気質だと考えられてきました。確かに酒と女が好きで、スピードと博打にのめり込む破天荒な輩が彼の地には多いのでしょう。そんなスコッツたちが好んで着る色柄が、ご当地で言うグレナカート、すなわちイングランドで言うグレンチェックです。初期のジェームズ・ボンド映画には彼が生粋のスコットランド人であることを示すかのように、細かなグレナカート柄のスーツで度々登場しています。グレナカートという色柄はネイビーやグレイに比べ、控え目ではありません。むしろハイファッションの色柄に分類しても違和感のない艶やかさがあります。ですから、ビジネスで着る場合は、何かしらの意図を持って選択するか、アフターファイブのスーツやジャケットとして仕立てられるのが常道と言えるかもしれません。ちなみに、柄が大きいほど着飾るような場面にふさわしく、柄が小さいほどビジネスや公式の場に適していると言えます。
写真1:英「スコフィールド&スミス」360g 茶系
写真2:英「ホーランド&シェリー」シティ・オブ ロンドン 420g グレイ系
映画「セント・オブ・ウーマン」でアルパチーノが着たスーツ地に酷似してます。
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