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夏に涼しく着るダークブラウン。

ヴィンテージとまではいきませんが、少し前に織られたスーツ地で “出物” を発掘しましたのでご紹介いたします。イタリアのマーチャント「ドラッパーズ」のモヘア混服地です。えっ?バタクがドラッパーズ? という声が聞こえてきそうですが、これがなかなかの優れものなのです。バツグンのハリ・コシと上質な光沢感に手触りの良いシャリ感、そして落ち着いたダークブラウンの色味が堪らなく魅力的な服地なのです。ドラッパーズとは知らずにこの服地を触ると200%英国服地と思うはずです。それもそのはず、実際の織元は英「ウィリアム・ハルステッド」なのです。腑に落ちました。私がこの服地を見て真っ先にイメージしたのはダブルブレストのスーツです。春夏にダブルブレストは、、、しかもダークな色だと暑苦しく見えそう、、、とお考えの方もいらっしゃると思います。しかし、ダークブラウンとは言え、モヘア混のおかげで表情に清涼感があるのです。モヘア服地特有の光沢感とサラッとした生地感です。暖色なのに清涼感があるのはこの服地の妙です。これは画像では伝わり辛いかも知れませんが、実際に服地をご覧いただければご納得いただけると思います。私はクラシック志向なのでダブルブレストが頭に浮かびましたが、実用的に着用されるのであればシングルがおススメです。綿麻やボイルの白シャツにシャンタン織のネクタイを合わせればキリッと見えますし、ニットタイを合わせれば軽快かつ抜け感のある見え方になります。また、オフの日は上質な黒のニットポロを合わせることで休日スタイルの格が上がります。このように実は使い勝手に優れた服地でもあるのです。(バタク大阪 工藤)

▼伊「ドラッパーズ」ダークブラウン ウール75% モヘア25% 290g ※英国製