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古い映画を見て、改めて思うこと。

先日、十数年ぶりに「夜の大捜査線」(1967・米)を観ました。アメリカ南部の田舎町で起きた殺人事件を偶然その町に居合わせた敏腕黒人刑事が解決に導くというストーリーですが、人種差別問題が真のテーマとなっている作品です。都会で働く有能な黒人刑事バージル(シドニー・ポワチエ)と、偏見しかない田舎町の無能な警察署長ギレスピー(ロッド・スタイガー)が対立しながらも、次第にお互いを認め合いながら事件を解決するというお約束の展開ですが、ラストシーンが秀逸なのです。もうひとつの見どころは、主人公バージルが着用しているスーツです。コンチネンタルスーツと思われますが、仕立ての良さも相まってこれが雰囲気バツグンなのです。ついついバージルのスーツスタイルばかり追ってしまいますが、内容的にも良作ですので未見の方は是非一度ご覧ください。この作品に限らず50~60年代の映画を見る度にスーツの様式美について気付きや学びがあります。ズバリ言ってしまえば、この年代にすでにスーツは完成されているということです。時代によって多少なりの流行はありますが、基本となるスタイルは変わっていないのです。さて、4月を迎えていよいよ春本番です。本日はこれから仕立てて盛夏もカバーできるライトウエイトの清涼服地をご紹介します。色柄はアンダーステイトな2色をご用意しました。白シャツにニットタイといったミニマルなコーディネイトに徹することでエレガントさが際立つ服地です。軽やかに、そしてドレープ感を愉しむイメージでお仕立てください。(バタク大阪 工藤)

生地:フォックス・ブラザーズ ブルーグレイ・ピンヘッド

品質:ウール100% 210g

価格:スーツ ¥198,000~

生地:フォックス・ブラザーズ チャコールグレイ・ピンストライプ

品質:ウール100% 210g

価格:スーツ 198,000~