「Josiah France / ジョサイア・フランス」をご存知の方がいれば、その方は間違いなくクイズ番組「東大王」でも活躍できるほどの猛者と察せられます。それほど難易度レベル高過ぎと言いますか、市場での流通量が少ないヴィンテージ服地なのです。名前を聞いただけではフランスのマーチャント(生地商)と思われるかも知れませんが、実は英国生地の聖地ハダーズフィールドに工場を持つミル(織元)なのです。残念ながら現在は企業グループ「ハダーズフィールド・ファイン・ウーステッズ」の傘下となり、ブランドネームは消滅しています。「ジョサイア・フランス」は高級服地に特化したミルとして一時代を築きましたが、中でも “生地のロールスロイス” と呼ばれる「FINTEX / フィンテックス」の生地を織っていたことで知られています。今回、入荷したのは80年代頃に織られたヘリンボーン柄のウーステッド・フランネル。目の詰まったしっかりとした生地感は時間をかけて低速織機で織り上げた証。仕立て映えすることは間違いありません。ブルーグレイの絶妙な色味とピッチの狭いヘリンボーン柄が相まって一目で上質な服地であることが分かります。もちろんビジネス・スーツとしておススメです。ウエイトは340g。今回ご紹介した服地のように知名度こそありませんが、実用的かつ高品質の出物が出てくるのがヴィンテージ服地の魅力のひとつです。一見の価値ありですよ。こちらはバタク大阪での取り扱いとなります。(バタク大阪 工藤)
追記:この度の台風19号により被害に遭われた皆様には心よりお見舞い申し上げますとともに、1日も早い復旧をお祈り申し上げます。