Blog

名作薫る、ブルーグレイのスーツ。

昨年の12/21付ブログでご紹介したブルーグレイの服地で仕立てた私のスーツが仕上がってきました。画像を見てお気付きの方もいらっしゃると思いますが、今回はサック・カットで仕立てました。サック・カットにした理由ですが、服地を見た瞬間にケーリー・グラントの顔が浮かんだからです。ケーリー・グラントが映画の中で着用していたスーツのイメージと服地が持つ雰囲気が合致したことから迷わずサック・カット一択でした。と言うと、如何にもケーリー・グラント主演の映画を数多く見ているかのように聞こえますが、私が見たことのある作品は「泥棒成金」「めぐり逢い」「北北西に進路を取れ」「シャレード」の4作品のみです。特にお気に入りは「シャレード」で毎年1回は必ず見ています。「シャレード」を見た後の満足感、充実感、余韻がとても心地よいのです。4作品とも私が産まれる以前の映画になりますが、なぜかノスタルジーを感じます。懐古趣味ではありませんが、その時代の風景や文化に興味があり、その時代に生きてみたかったという憧れがあるせいかも知れません。昔の映画を見ていると、携帯電話やパソコン、さらにSNSなど無かった時代に戻りたくなる時があります。あれだけイライラ、ハラハラした待ち合わせのすれ違いが妙に懐かしかったりします(笑)。服好きの情報収集は雑誌であったり、実際にショップに足を運んで店員とのナマの会話から刺激を受けて、そこから視野が広がり趣向の方向性が形成されたことは今でも大いに役立っていますし、何よりも貴重な思い出です。。話が逸れましたが、先日公開された2/6付コラムにもあるように温故知新の意味からも名作と言われる昔の映画からファッションを学ぶことは大事ですし、強くお勧めします。但し、ご注意いただきたいのは昔のファッションを参考にしてそのまま実践するのではなく、そこから新しい知識や道理を見つけ出して自分のスタイルを築くことが大事なのです。(バタク大阪 工藤)