今回は、私が昨年仕立てた「バタク・クロス」ウール＆リネンのスーツのインプレッションをお届けします。生地の詳細につきましてはコチラをご覧ください。この生地を選択した理由ですが、落ち着いたベージュの色味や、一見するとウール混紡とは思えないリネンの風合いが魅力的だったことです。そして、これまでリネン100％は何度か仕立ててきましたが、ウール＆リネンは初めてということです。さて、第一印象ですが、軽快かつソフトな着用感に驚きました。単衣（大見返し）で仕立てたこともあり、思っていた以上に軽い着用感に満足しています。リネンの特性として最初は少々硬さがあるものですが、ウール混紡のおかげで硬さはまったくありません。着用感を例えるなら、ライトウエイトのウーステッドを着用している感覚なのです。手触りもドライタッチですが、見た目と違い滑らかです。次に、リネンと言えばシワです。シワがリネンの持ち味であり、大きな魅力と言えるわけですが、このウール＆リネンは良い塩梅に優しいシワが入ります。リネンのスーツまたはジャケットに興味はあるけどシワが気になるという方でも、この風合いなら許容範囲内ではないでしょうか。仕立ててから1年が経過しましたが、ネガティブな印象はひとつもありません。タイドアップも良いですし、ポロシャツを合わせても品良く見えます。実用的に使える夏のスーツとしてお勧めです。(バタク大阪　工藤)

生地：バタク・クロス　ベージュ

品質：ウール54％リネン46％　248g

価格：スーツ　￥132,000～